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本学建築学科 不破 正仁 准教授と学生が、企画提案・制作を担当した国指定有形文化財「洞口家住宅」の修復後の公開イベント「蔵カフェ in味噌蔵 」を開催します

イベント

本学建築学科 不破 正仁 准教授と学生が、企画提案・制作を担当した名取市大曲地区に所在する国指定有形文化財「洞口家住宅」の修復後の公開イベントとして11月2日(土)、「蔵カフェ in味噌蔵」を開催します。
ここでは、国指定重要文化財の茅葺民家の空間を利用した「民謡コンサート」、同敷地内に現存する重要文化財の蔵(味噌蔵)を利用した「Café味噌蔵」、同米蔵を利用した「Gallery米蔵」の3つの企画を同時開催いたします。なお、米蔵では、古写真や民家の模型などの常設展示に加え、地元彫り師による「釜神様」の彫刻展を開催します。
洞口家住宅は、民家単体ではなく、敷地内の多くの要素が現存していることが特徴で、他に類例を見ないケースと言えます。とくに、仙台平野の特徴である「イグネ」と呼ばれる屋敷林が現存していること、そして、300年前の茅葺民家が同時に現存していることは地域にとって重要な・貴重な存在といえます。
これらの景観を活用した同企画は、地域の宝を未来に継承することを目的とした「有形文化財・古民家の教育的利用」、所有者(地域住民)と地元大学の連携の好例と言えるのではないでしょうか。江戸時代から続く農家の敷地・茅葺民家・蔵の中で躍動する学生らの様子をぜひご覧いただきたく、イベントにお越しください。

<取り組みの概要>
名取市大曲地区に所在する国指定有形文化財「洞口家住宅」での取り組みのご紹介です。当家では、「重要文化財洞口家住宅災害復旧公開活動事業」として蔵の修復工事を行いました。
修復後これらの活用を目的に企画を検討してきました。そのお披露目の場として、11月2日に公開イベントを企画いたしました。
この活動の一環で、敷地内の「味噌蔵」を喫茶空間として、同地内「米蔵」をギャラリーとして演出する取り組みを行います。この企画提案・制作の具体の作業を東北工業大学建築学科不破研究室)で請け負う
こととなりました。

<取り組みに至る経緯>
この依頼の経緯は、所有者である洞口氏のご意向が大きく影響しています。同氏は、有形文化財である約300年前から現存する「古民家」の教育的利活用に大変前向きで、「教育の場として利用するのであれば、大いにその空間を活用してほしい」というお考えをお持ちです。
元来、有形文化財となった建物は「保存型展示」が主流で、利活用にまで踏み込めないのが現状です。しかし、当家ではより多くの地域のみなさんにその存在と価値を理解してもらうことを目的に、教育の場として以前から多くの子供たち・学生に対し、その場を提供されてきております。
本学学生による喫茶空間の演出もその一連のお考えの中にあり、喫茶空間の演出の過程での学生の調査活動、民家でのミーティング活動、民家での制作スタジオとしての利用など、「有形文化財・古民家」の活用に理解を示していただいております。
先日、10月20日に行われた現地での準備会では、23名の学生が参加し、300年前から現存する民家に直に触れながら、蔵の活用案を検討し、実際に喫茶空間・ギャラリー空間を演出しました。

蔵カフェ in 味噌蔵~蔵と民家と一杯のコーヒー~.pdf