東北工業大学

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学長室

学長メッセージ集

No.07令和4年度 入学式 式辞

2022.04.05

 工学部・建築学部・ライフデザイン学部そして大学院の皆さん、入学おめでとうございます。またリアルタイム配信にてご視聴いただいているご家族など関係の皆さま、今日の佳き日をお迎えになられましたことを、心よりお祝い申し上げます。
 2022年度の新入生は、学部学生907名、大学院生・博士前期課程(修士課程)28名、博士後期課程1名、新入生の総計は936名です。皆さんと共に、これから新しく学修と研究を始められることを、教職員一同とても嬉しく思います。

 さて東北工業大学は、建学の精神を「わが国、特に東北地方の産業界で指導的役割を担う高度の技術者を養成する」と定めています。創立以来、58年の歴史を有し、約4万人もの卒業生を輩出しています。卒業生の各地・各分野での活躍と社会貢献は、社会より極めて高く評価されており、私たちの誇りとするところです。そしてその評価は、本学での学びが基盤となり、卒業生のその後の弛まぬご努力が継続されての結果と受けとめています。
 本学の特色は、建学の精神を基点として、教育・研究に邁進しているところにあります。特に新入生の皆さんにとっては、まず教育ということになりますが、この教育そのものも、教員が「教え育む」発想から、学生自らが「学び修める」発想に転換されています。そのため、卒業までに身に付けるべき具体的な能力として共通学士力と専門学士力を明示し、AEGGポリシーを定めて教職員は皆さんの成長を支援し、そして皆さんの成長すなわち学修成果を様々に測定・可視化して、皆さん自身が皆さん自身で、自らの成長を加速させるように仕組みを整えています。
 皆さんが目指すべき成長は、専門学士力に明示する専門的な知識・技能の修得に留まりません。社会人基礎力とも呼ばれる共通学士力に明示する5つの力も成長させなければなりません。このためには、講義や実験実習に取り組むだけでなく、クラブ・サークル活動やボランティア活動等の正課外活動に取り組むことも有効であると、本学は考えています。
 つまり、皆さん一人ひとりの意欲と努力、その継続こそが、皆さんの本学での成長の鍵なのです。

 新型コロナウイルス感染症の影響は3年目を迎え、この間、地震災害や風水害にもたびたび見舞われています。本日の令和4年度入学式も、学内多拠点をオンラインで結ぶハイブリッド型にて開催することと致しました。かつてのように、関係者一堂に会して開催できない残念さはありますが、その残念さに囚われるのではなく、入学式の本質、すなわち大学が新たな学生・大学院生を歓迎し、学生・大学院生が新たな学修を志高く開始する、その儀式であることを大切にしながら、できることを最大限に、効果的に実施する新たな試みであると、私はこの入学式を積極的に捉えています。また皆さんには、このような新たな取り組みに積極果敢な本学の雰囲気と、技術的側面であるデジタル化の定着に、着目していただきたいと思います。大学院生であれば、この取り組みから、レジリエンスそしてサステナビリティという、これからの研究に不可欠な視点を連想していただきたいと思います。

 このような不確実な変化の時代にあっては、確かな知識と技能、自ら考え自ら行動する力、そして多様な個性の協働といった知的基盤が、一層重要になります。その知的基盤があってこそ、変化への柔軟な対応が可能になるのです。
 東北工業大学はいかなる状況においても、建学の精神を実現すべく、高度な教育・研究を極めて誠実に行います。今日からは、皆さんも東北工業大学の一員です。皆さん、しっかり学修し、共にinnovativeでimaginativeな未来のカタチを描きましょう。
 以上をもって、式辞とします。

令和4年4月5日
東北工業大学 学長 渡邉 浩文