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学長室

学長メッセージ集

No.05新年を迎えて

2022.01.05

新年あけましておめでとうございます。
 新型コロナウイルス感染症への懸念をなかなか払拭できませんが、皆様それぞれにとって、よい1年になることを願っています。
 さて大学にて「新年を迎える」ことは、年度末そして新年度に向けて「物事をまとめていく時期を迎える」という側面も有しています。学生にとっては、学期末という今年度1年間の学修成果をまとめる時期ですし、特に4年生および修士2年生にとっては、それぞれ卒業論文もしくは修士論文をまとめ上げなければならない時期となります。
 この卒論・修論をまとめることは、本学では特別に大事にしていることです。それまでの学びが各専門分野における基礎的な知識や技能の習得であったのに対し、論文では、習得した基礎的な知識や技能を基盤に、課題を設定し(仮説し)、実験や調査から確認・実証し、理論化・一般化するという、一連の論理的な思考と作業を主体的に取り組むことになるからです。もちろんその過程では、ゼミ等での議論を通じて研究意義のみならず論理性や妥当性など様々な視点からチェックを受けたり、あえて批判的に自らの取り組みを観察したりといった自己客観視も、求められます。指導教員から、期待するが故の愛の鞭を頂戴することもあるでしょう。建築学部そしてライフデザイン学部を擁する東北工業大学では、卒業論文ではなく卒業設計・制作に取り組んでいる方も多くいることでしょう。この場合であっても基本的には論文と同様ですが、個性の発露という側面がやや強くなるのかもしれません。それぞれに鋭意、取り組んでいただければと思います。
 一方、論文をまとめるのは高度な営みですので、思うように進まなかったり行き詰まったり、悩んだり不安に苛まれたり、誰でも心身ともにストレスにさらされます。大切なのは、自分なりにストレス発散の工夫を身につけることです。友人と雑談したり、食事したり、運動したり、ゆっくりとお風呂に入ったり、ちょっとした工夫が気分転換になるものです。それでももし辛かったら、指導教員や保健室・カウンセリングルームに相談しましょう。誰でもそれぞれなりに悩むものなのです。
 このように、これからの2か月はとても大切な時期になりますので、体調管理に努めましょう。新型コロナウイルス感染症の新規感染者が増加し始めているのも気がかりなところです。三密回避、手指消毒といった基本対策を改めて徹底し、新年に臨みましょう。

2022年1月5日
学長 渡邉 浩文