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学長室

学長メッセージ集

No.45本学の支援センターに期待していること

2019.02.22

本学には、「学修」「技術」「研究」の3つの支援センターが設置されています。
「研究支援センター」は、文字通り本学の研究環境を支援すること、つまり学内外関係者との共同研究、受託研究、そして研究推進のための外部資金導入、知的財産や研究倫理、公正な研究活動などについて教員の活動を支援するためのもので、本学の研究が活性化することを期待しています。教員の研究環境の改善が目的で、教育の活性化も期待できます。
それに対して、他の二つの支援センターは、教育に関して直接に学生支援を主な業務とする目的で設置されています。これは、本学の学生の特色を踏まえた教育支援と考えています。

「学修支援センター」に期待していること
本学の特色の一つである学生の多様性に関しては、すでに本欄に掲載しています(参照:No.40本学の特徴のひとつ:多様な学生を育てる教育環境-本学のアピールしたいこと 2018.5.20)。その多様性を踏まえて、学習支援センターで、①本学で一年次から始まる専門教育にスムーズに学習移行ができるように知的環境を整えること、②それを継続できる習慣性を確保して本学が求める学士力への備えができることなどを期待しています。
センターの学修支援は、本学への入学が確定した時期から開始されます。大学合格が到達点ではなく、スタートと位置付けて、高校での学修習慣を持続しながら大学での学修につながることを期待しています。入学前は、理数系、語学系の科目学修で支援し、入学後は、基礎学力向上支援講座の開講とともに、大学の正課科目の学修も支援しています。
学修支援センターには、高校などで長い教育経験を有する職員が学修支援教授として常駐しており、授業科目以外の学修もサポートできる態勢となっています。

「技術支援センター」に期待していること
専門科目の理解度を高めるために演習、実験、実習そして工作など(実験実習系科目)が効果的であるため、一年次から専門科目を学修する本学では、実験実習系科目が多く導入されています。ただこの種の実験実習を高校時代に体験してない学生が多いという点も学生の多様性の一つとなっています。実験実習系科目は、チーム力や協調性の育成の目的もあって、ひとりではなく小グループでの受講もあり、科目担当教員のみでは十分な指導ができない場合もあるため、実験実習等の実技などをサポートする職員が必要となります。それが技術支援センターの重要な役割であり、専門分野ごとに職員を配置しています。技術支援センターの職員は、実験実習等の実技指導のほか、結果の分析や報告書の作成までも支援します。センターの職員は、本学卒業生が多く配置されており、本学の教育手法と多様な学生気質などをよく認識していることで、学生からはより近い存在となっています。

学士力を備えさせる大学の学修には、学生の意欲を駆り立てること、できるという自己肯定感を育み、それをサポートする環境づくりが重要と考えています。
本学入学直後の学修の習慣性のアップと二年次までの理解度の向上で、成果が出ているという報告を学長室から受けています。これらの支援センターは、本学の学生の多様性に対応した重要な教育手法を担う特色ある組織として今後とも期待しています。

平成31年2月22日
東北工業大学 学長 今野 弘