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学長室

学長メッセージ集

No.30宮城県白石工業高校との高大研究授業の開講式-研究授業の目的

2017.10.03

研究授業の開講式ということですが、この種の研究事業が続いていることをたいへん喜ばしく思っています。
この研究授業の目的は、知識を授けることではありません。何かを覚えるということでもありません。と、私は考えています。
では目的は何でしょうか?
本学は工業大学であり、学問分野としては「工学」、「ライフデザイン学」を学び、研究している大学です。これらの学問は、数学や物理化学など自然科学を基礎とし、公共の安全健康福祉のために社会の基盤、生活に有用なもの、快適な環境の構築などを目的とする学問。簡単にいうと「目標は人類の幸福」ということです。

したがって、本学が皆さんに研究事業として提供している各テーマは、社会や人類に役立つ何がしかの役割を持っています。
皆さんは授業の各テーマが、社会や人間の豊かさ、人類の幸福とどのようにつながるのかを考えてみてください。
また、あわせて今勉強していることがどのように人々に役立つことになるのか、あるいは社会に役立つことになるのかを考えてみてください。

「そのようなことを考えるきっかけができること、できれば習慣にすること」
これが研究授業の目的と言っていいと思います。
何事もそうですが、目的が明らかになれば、それが自分で納得できたことであれば、これからの活動も捗ることに違いありません。

考えてみてください。
「なんのために勉強しているかよくわからない」
「これが、あるいはこの勉強が何の役に立つのかよくわからない」
そのような場合、勉強する意欲がわくはずがありません。勉強は一般に辛いことが多いですが、辛いことを我慢できません。当然続きません。
この研究授業は本日を含めて13回実施されます。その都度どのように役に立つのかを考えながら受講してみてください。修了後の皆さんがどのように成長しているかを楽しみにしています。

平成29年10月3日
東北工業大学 学長 今野 弘