東北工業大学

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宮城 光信 前学長

学長通信

No.34

小さな発見

2015.12.18

クリスマスはイエス・キリストのご降誕をお祝いするキリスト教の行事です。「仏教国」と言われる日本においても、その日を特別な日とし、プレゼントを交換したり、親しい人・家族で団欒し、日常とは異なる御馳走、あるいはケーキを食べたりする日となっているでしょう。平和・平安な時を与えられる時です。その時、あの有名な「きよし この夜」を歌ったりもする経験もあるように思います。最近の歌詞は以下の通りです。

• 日本語
きよし この夜
星はひかり
救いのみ子は
まぶねの中に
ねむりたもう
いとやすく

それでは、この歌は他の国ではどのように歌われているのでしょうか。米国、ドイツ、中国、韓国での歌詞を調べてみました。米国とドイツでの歌詞を書いてみましょう。

• 英語
Silent night, holy night,     静かな夜、聖なる夜
All is calm, all is bright    全てが穏やかで、全てが輝いている
Round yon virgin Mother and Child 聖母と御子の回りでは
Holy infant so tender and mild   聖なる幼子は優しく穏やかに
Sleep in heavenly peace,     天国のような平和の中でお眠りなさい
Sleep in heavenly peace     天国のような平和の中でお眠りなさい

3.独語
Stille Nacht, heilige Nacht!  静かな夜、聖なる夜
Alles schlaeft, einsam wacht  全てが眠り、唯一起きているのは
Nur das traute hochheilige Paar. 睦まじい高貴な夫婦だけ
Holder Knabe im lockigen Haar.  巻き毛の愛らしい男の子
Schlaf in himmlischer Ruh,    天国のような安らぎの中でお眠りなさい
Schlaf in himmlischer Ruh!    天国のような安らぎの中でお眠りなさい

キリストに対する信仰を表している、この3つの歌詞の違いに興味を持ちました。最初のフレーズ:
○夜の記述
(日)聖なる夜
(米)静かな夜、聖なる夜
(独)静かな夜、聖なる夜
日本語では、「静かな夜」が消えています。一音に一文字を充てる、日本語の特徴でしょう。次に最後のフレーズ:
○最後の言葉
(日)お眠りになっている
(米)お眠りなさい
(独)お眠りなさい
これは明らかに異なっています。日本語では状態を記述していますが、米語、独語では懇願しています。人間の主体性があらわれています。それでは、その他はどうでしょうか。纏めてみますと次のようになっています。
○登場人物
(日)幼子イエス
(米)幼子イエス、聖母マリア
(独)幼子イエス、聖母マリア、父親ヨセフ
○輝いているもの
(日)星
(米)幼子イエス、聖母マリア
(独)なし
○幼子イエスの居どころ
(日)まぶねの中
(米)平和の中
(独)やすらぎの中

このような違いを見つけたことが何になるかと思われるかもしれませんが、私はひそかな喜びを感じています。好奇心というのは結果として、そのような面を持ってもいいでしょう。

話は変わりますが、現在、電波の受信機として広く使用されているアンテナに八木・宇田アンテナがあります。この送受信の最初の長距離実験は、東北大学で開発されたマグネトロンという発信機を用いて、仙台と奥松島宮戸島の大高森の間で行われています。大高森は小高い丘になっていますので、その場所は容易に特定することが出来ます。しかし、送受信を行った「仙台」としている場所の位置については、「東北大学の近くの高度約90m小高い丘」という記述のみで、その詳細な記述はありません。電波が遠くまで届くには妨害物もなく高い所が適しています。東北大学水野皓司名誉教授は送受信の位置に関心を持ち、この課題に挑戦しました(青葉工業会報57号)。この課題設定に、私は大変驚きました。このようなことを考えたのは、多分、水野名誉教授だけだったと思います。疑問を持つことから、研究・工夫が始まるものです。水野名誉教授が特定した推論の場所が適正なものかどうか、別な場所の可能性がないか、インターネットを用い、私も調べてみました。たまたま、国土地理院の地図情報(http://www.gsi.go.jp/kikaku/kihon-joho-1.html)なるものを見つけ、高さのみに着目し、調べてみましたが、その場所についての私の推論はまだ途中段階です。考えるきっかけを作ってくれた水野名誉教授に感謝しています。

平成27年12月18日 東北工業大学 学長 宮城光信

学長メッセージバックナンバー

東北工業大学 学長 今野 弘

メッセージ集

No.51:
令和2年度 新入生へのメッセージ(2020.04.03)
No.50:
令和元年度 卒業生・修了生へのメッセージ(2020.03.18)
No.49:
令和元年の東北SDGs研究と円卓会議について(2019.12.06)
No.48:
誇れる今回の総合定期戦(2019.09.05)
No.47:
入学式 式辞(要旨)(2019.04.09)
No.45:
本学の支援センターに期待していること(2019.02.22)
No.44:
本学のCOC事業の5年間の総括にあたって(2019.02.18)
No.43:
連携協定の締結および本学教員の研究成果 -「仙台日赤病院」、「登米市」との連携協定締結時の感想 (2018.12.14)
No.42:
今回 札幌で感じたこと  - 北海道科学大学総合定期戦(2018.09.03)
No.41:
本学の各県での父母懇談会  -今年も盛会 そして今後に向けて(2018.06.20)
No.40:
本学の特徴のひとつ:多様な学生を育てる教育環境-本学のアピールしたいこと(2018.05.20)
No.39:
平成30年度入学式 式辞(2018.04.04)
No.38:
学位授与式 式辞(2018.03.20)
No.46:
学位授与式 式辞(要旨)(2018.03.20)
No.37:
退職される先生方へのひとことお礼-「2017年度退職教員を送る会」にて(2018.03.09)
No.36:
卒業生がお世話になっている企業の方々に-本学主催の合同企業説明会において(2018.03.05)
No.35:
平成29年度仙台城南高校の卒業生に-卒業式のお祝いのことば(2018.03.01)
No.34:
うれしい全学部、全学科、全学年にわたる表彰者-課外活動優秀者表彰(2018.02.15)
No.33:
芝浦工業大学との連携に関する協定書締結署名式にて(2017.12.07)
No.32:
同窓会総会時 卒業生に向けて(2017.10.21)
No.31:
大学祭時の父母の方々へ(2017.10.14)
No.30:
宮城県白石工業高校との高大研究授業の開講式-研究授業の目的(2017.10.03)
No.29:
北海道科学大学との総合定期戦開会式に臨んで(2017.08.29)
No.28:
本学野球部の創部50周年に寄せて(2017.08.11)
No.27:
虫明康人先生のIEEEマイルストーン*の受賞を記念して(2017.08.09)
No.26:
玄奘大学からの短期留学生の修了式にて(2017.07.11)
No.25:
今年度の父母懇談会を終了して(2017.06.26)
No.24:
平成29年度入学式 式辞(2017.04.03)
No.23:
学位授与式 式辞(2017.03.22)
No.22:
就職先を見つけること、そしてそこで精一杯努力することの大切さ - 合同企業説明会における進路指導集会(2017.3.2)での学生へのメッセージー(2017.03.02)
No.21:
ラオスの高校生、大学生の皆さんへ -JICE JENESYS2016で本学を訪問(2017.2.9)された皆さんへ-(2017.02.09)
No.20:
リーダーズキャンプと本学のサークル活動 -リーダーズキャンプ学生教職員昼食懇談会(2017.2.6)の開催に際して-(2017.02.06)
No.19:
将来の仕事、職業選び - 就業体験(現業実習やインターンシップなど)のススメ(2017.01.31)
No.17:
仙台市教育委員会との連携協力の意義 -覚書締結式(2017年1月19日仙台市役所)において-(2017.01.19)
No.17:
大学院へのススメ - 進路の一つとして、一度考えてみてください ー(2016.11.09)
No.16:
第41回工大祭の開催に向けて - 工大祭を企画し、準備し、参加するすべての皆さんへ ー(2016.10.11)
No.15:
式 辞 - 平成28年度9月 学位授与式(30/Sep/2016)で卒業生に ー(2016.09.30)
No.14:
秋田県との協定締結の喜びと抱負- 秋田県Aターン促進協定締結式(28/Sep/2016:秋田県庁)において ー(2016.09.28)
No.13:
誇りと自信を持ち、そして責任も自覚して行動 - 表彰式(23/Sep/2016)において成績優秀者に対して ー(2016.09.23)
No.12:
国際交流のススメ - 本学における、特に学生の国際交流の環境 ー(2016.09.21)
No.11:
北海道科学大学との交流 - 8月23,24日の総合定期戦を終えて ー(2016.08.25)
No.10:
温故知新 ここで次の歩み、本学のルーツを繙いてください - 「史料センター」オープニングセレモニーに参列された方に ー(2016.07.20)
No.9:
社会貢献できる学生、大学院生を育てる自信とそのことに誇りを持つ大学 ー 大学説明会に出席された高校教員に ー(2016.06.17)
No.8:
利便性の高まった一番町ロビー - リニューアルオープンセレモニーの出席者に(2016.05.16)
No.7:
クラブ活動を通した人間教育に対するご協力のお願い ー クラブ指導者の方へ ー(2016.04.29)
No.6:
皆さんは本学の誇り、活動経費は計画的に支出 ー 学友会代表者の学生に ー(2016.04.28)
No.5:
各委員は大学全体の視点での審議、提案の協力を ー 教授会メンバーに ー(2016.04.15)
No.4:
各部局を統括するとともに、大学全体の視点で考えてください ー 代議員会メンバーに対して ー(2016.04.14)
No.3:
高校時代を仙台城南高校で過ごすことの意義 ー 仙台城南高校の新入生に ー(2016.04.08)
No.2:
本学の教員になる際に考えてほしいこと ー 新任教員の方に ー(2016.04.04)
No.1:
平成28年度入学式式辞 ー 新入生の皆さまへ ー(2016.04.04)

宮城 光信 前学長

学長通信
バックナンバー

No.37:
平成27年度学位授与式式辞(2016.03.18)
No.36:
学長通信を終えるにあたって(2016.02.19)
No.35:
本当に分かるということ(2016.01.20)
No.34:
小さな発見(2015.12.18)
No.33:
研究を推進させる力(2015.11.19)
No.32:
Remember the past, live the present and trust the future(過去を思い起こし、現在を生き、未来を信頼せよ)(2015.10.16)
No.31:
未来を信じて(2015.09.18)
No.30:
あなたは何に視点を置くのか(2015.08.19)
No.29:
「荒れ野の40年―ヴァイツゼッカー大統領の演説」に学ぶ(2015.07.17)
No.28:
学校教育と社会(2015.06.23)
No.27:
入院して学んだこと(2015.05.20)
No.26:
平成27年度 入学式 式辞(2015.04.03)
No.25:
平成26年度 学位記授与式 式辞(2015.03.20)
No.24:
見ても、見えていないこと。聞こえても、聞いていないこと。(2015.02.05)
No.23:
東北工業大学が目指すもの(2015.01.07)
No.22:
靴ひもと靴べら(2014.12.08)
No.21:
技術者の役割と市民のためのデザイン(2014.11.20)
No.20:
学ぶことの意味と楽しさ(2014.10.21)
No.19:
現場主義の技術者の任務(2014.09.25)
No.18:
小さなことで、大切なこと。(2014.08.22)
No.17:
第34回東北建築賞特別賞を受賞した学生有志代表に聞く(2014.07.22)
No.16:
~第5回国際ナノ・マイクロアプリケーションコンテスト(ICAN’14) 世界大会出場決定の学生に聞く~ (2014.06.20)
No.15:
最近、納得したこと ――『健全な精神は健全な肉体に宿る?』―― (2014.05.22)
No.14:
学長インタビュー(2014.04.18)
No.13:
2014年度入学式式辞(2014.04.03)
No.12:
平成25年度 学位記授与式 式辞(2014.03.20)
No.11:
隠れキリシタン(2014.02.27)
No.10:
学長職 3/4に向かって(2014.01.14)
No.9:
Government of the People, by the People, for the People(2013.12.17)
No.8:
本学創立50周年を間近にして思う事(2013.10.21)
No.7:
学長対談 ~タイ・泰日工業大学(TNI)のサマープログラムに参加して~(2013.09.20)
No.6:
東北工業大学の教職員のみなさんへ(2013.08.20)
No.5:
「東北の産業界で指導的役割担う人材を育成」 (仙台経済界※2013年7月-8月号のインタビューより転載)(2013.07.19)
No.4:
学長対談 ~ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科学生の デザインパテントコンテスト入賞のいきさつについて~(2013.06.20)
No.3:
東北工大の学生のみなさんへ(2013.05.27)
No.2:
レストランにて(2013.5.1)(2013.05.01)
No.1:
2013年度入学式式辞(2013.4.3)(2013.04.03)