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学長メッセージ集

No.4学長対談 ~ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科学生の デザインパテントコンテスト入賞のいきさつについて~

2013.06.20

♦場 所:本学八木山キャンパス 1号館4階 学長室
♦対談者:宮城 光信 学長、CD科 梅田 弘樹 准教授、CD科3年 櫻井 千夏さん
♦対談内容 :CD科3年櫻井さんのデザインした懐中電灯が、デザインパテントコンテストで入賞 (文部科学省、特許庁他主催)したことについて、下記のとおり学長との対談が行われた。

○学長:河北新聞に掲載されましたね。
・梅田:5月10日の夕刊に掲載されましたが、受賞も新聞に載ったことも驚きました。

○学長:今回のコンテストには、いつ頃応募しましたか。
・櫻井:昨年の9月頃です。
・梅田:今回のコンテストは、実質的には日本弁理士会主導のものです。弁理士会側では、若い方々に広く知的財産権制度を知っていただく機会として、コンテストの公募をしているそうです。従来から、懐中電灯を課題としているため、2年次前期にプロダクトデザインコースを選択していた学生全員(23名)に応募させましたが、櫻井さんのみ入賞しました。

○学長:この作品の特徴を教えてください。
・櫻井:手持ちと置き型(ランプ)の二通りの使い方ができることが大きな特徴です。

○学長:図面はどれくらい書きましたか。
・櫻井:6面くらいです。
・梅田:デザインのプロセスとしては、電池が入ること、反射鏡の部分がなければならないなど、基本的な部品構成を踏まえた上で形の可能性を検討し、展開していきます。
まず、電池や反射鏡に相当する部分の大体のイメージを掴むため、発泡スチロールで立体物を作成していきます。次に、それらを組み合わせたものを基に絵を描いていきます。

○学長:懐中電灯とランプの二通りの使い方について教えてください。
・櫻井:使い方を説明…
・梅田:構造を説明…しかしながら、実際に立体化しなければ最終のデザイン提案はできません。

○学長:意匠登録の登録料はどこから出るのですか。
・櫻井:入賞者は、最初の1年のみ主催者の弁理士会から登録料を出していただけます。2年目以降は、自己負担となります。

○学長:ぜひ立体化したいですね。若しくは、既存のものに工夫するなどはできないのでしょうか。
・梅田:意匠登録であり技術的な実用新案や特許ではないため、この形そのものの権利を受けることになります。そのため、このアイディアを使って、別の形で別の素材で造るとなると、この権利ではカバーできないと思います。しかしながら、せめて立体化するところまでは実現させたいと考えています。

○学長:先生から見て、櫻井さんの今回の作品はいかがですか。
・梅田:櫻井さんは、授業の中でデザインした内容に満足せず、その後、個人的に授業以外の時間に再度やり直して提出したのがよかったと思います。殆どの人が電池の並べ方などの形の工夫はしていましたが、使い方の工夫まで考えたのは彼女だけでした。そこが評価されたのだと思います。

○学長:先生が課題として懐中電灯を選んだ理由は何ですか。
・梅田:2年次前期の課題は、プロダクトデザインで最初に立体的なものをデザインすることとなるため、あまり複雑なものではなく構造も直観的に分かりやすい、懐中電灯にしています。

○学長:何故、クリエイティブデザイン学科を選びましたか。
・櫻井:本学のオープンキャンパスに行き、クリエイティブデザイン学科に興味を持ったからです。また、出身高校が美術系の学校であったため、もともと美術やデザインに興味があり、県内で一番施設が整っていると思った東北工業大学に入学(受験)を決めました。

○学長:本学は楽しいですか。
・櫻井:課題は多く大変ですが、楽しいです。

○学長:課題は、家でもやりますか。
・櫻井:大学だけではなく、家でもやります。
・学長:課題はどのようにやるのですか。パソコンですか。
・櫻井:私の場合、アイディア出しなど、殆どは手作業で行い、最終的にはパソコンで図面等に仕上げます。

○学長:今回の受賞は、本学にとってもクリエイティブデザイン学科にとっても、本当に価値があることです。楽しいお話が聞けました。ありがとうございました。
・櫻井、梅田:ありがとうございました。

♦3名で写真撮影 ・向かって左から梅田 准教授・櫻井さん・宮城学長

平成25年5月29日 対談
東北工業大学学長 宮城光信

 

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