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アメリカ・Juniata Collegeに在学中 本学で学んだ学生からの現地リポートについて

お知らせ

本学の都市マネジメント学科で学び、現在アメリカ・Juniata Collegeに在学中の学生から現地報告がありますのでぜひご覧ください。


堰合 亮(せきあい りょう)

大学:JuniataCollege (Pennsylvania, USA)
期間:2014年8月 – 2016年12月現在滞在
   (2011年4月 – 2014年7月 東北工業大学 都市マネジメント学科3年次まで在学)
専攻:Engineering Marketing

 みなさん、こんにちは。私は堰合亮(せきあいりょう)と申します。現在、学位取得のためにアメリカへ留学をしています。このエッセイには私なりに、留学を通じて感じたことを書きました。将来、東北工業大学から留学を希望している皆様もしくは海外に少しでも興味のある方へ、少しでも参考になれば幸いです。この文章を通じて皆様に1番伝えたいことは、長期短期問わず、海外に出てみてほしいということです。

アメリカの大学生活:私はアメリカにあるJuniata Collegeに在学しています。全寮制の大学であり、ほとんどの学生がキャンパス内に住んでいます。生活の全てがキャンパス内で完結するためほとんどキャンパスの外に出ることはありません。そのような環境のなか、日々勉学に勤しんでいます。アメリカの大学生はよく勉強します。私が日本にいた頃は、短期集中型で、テストの直前に猛勉強をするタイプでした。そのためテストの前日はとても大変だったことを覚えています。アメリカでの生活がどういうものかというと、そのテスト前日に必死になって勉強した夜が、セメスターが終わるまでずっと続くような感じです。また留学生として対等にアメリカ人とディスカッションをし、レポートを書こうとすると準備が重要になります。日々の宿題を消化しつつ、授業の準備をしなければならないので、すごく忙しいような気がします。ただし、平日にたくさん勉強をした分、週末にはたくさん羽をのばします。私が留学する前はアメリカの大学では自分の学びたいことを能動的に学べるものだと考えていました。しかし、クラスの選択においてはある程度は選択の自由がありますが、授業が始まってみると、ほとんど与えられた課題を消化することがアメリカの大学の学びであることが分かりました。そこの点に関しては私の誤算でした。しかし、それでもなお大学の先生との距離が近いこともあるおかげで大学生活はとても充実しています。

専攻:私は現在、 マーケティンングを中心に学問を深めています。私の専攻はEngineering Marketingです。恐らく聞いたことのない専攻だと思います。なぜなら、この専攻は私自身の大学生活を振り返り、それをもとに自分で考えたからです。私なりに将来、求められると思われるスキルを1番効率よく学習するための専攻(プログラム)です。私の現在在学しているJuniata Collegeでは一定の条件を満たせば、自分で専攻を作ることができます。現在、学問はとても細分化しており、アメリカで学生をしていると、見慣れない学問分野をよく見たり耳にしたりします。それくらい各分野の細分化が進み、各分野の最先端ではその分野の最高峰の知識が求められます。私は幅広い学問の知識は持ちつつも、その中で自分の得意とする分野を作ることが大事だと考え自分の専攻を創ることしました。私の例で言えば、EngineeringとMarketingを組み合わせて新しい専攻を作りました。Engineeringと一口にいっても、Engineerはそれぞれがエキスパートであり、スペシャリストでなくてはなりません。専門分野の知識と経験を併せ持つものです。その全ての分野を学ぶことは到底不可能なので、Engineerとして求められる大学で学べると思われる最低限のことを学びつつも、その他にMarketingを学び、素晴らしいテクノロジーや技術を開発し、それを国内外問わず、普及させていくことができるスペシャリストを目指すためにこの専攻にしました。私のいる大学はリベラルアーツカレッジです。そのためたくさんの分野の授業を大学側が提供しています。アドバイザーといわれる先生たちと相談しながら、数ある分野の授業から選択し、自分の専攻を組み立てていきます。

グローバルな人間とは:グローバルな人間とはどのような人のことを言うのでしょうか。数カ国語を操り、様々な国で仕事ができる人でしょうか。私の答えは日本人として、日本のことをきちんと理解し、説明ができる人だと思います。英語や中国語ができるということが必須であるようには感じません。それよりも、日本人として日本のことを誇りに想い、日本の歴史や文化をきちんと理解しそれをもとに自分のアイデンティティーを確立し、海外の人とでもきちんと意見を主張することができることの方が大切だと考えます。

英語:海外に出る際に持っておいた方が良いスキルがあります。それは英語です。私は英語がとても苦手です。高校生の時は英語が1番の苦手科目でした。しかし、現在はその英語を使って、大学の授業に参加し、ついていけるまでになりました。高校生までの私にとっては英語は数学や化学と同じように、ただの一つの科目でしかありませんでした。英語が義務教育に組み込まれ、全員が学ばなければなりません。それが嫌でした。なぜ、英語を学ばなければいけないのか分からなかったからです。今でも苦手ではありますが、苦手意識を少し軽減させてくれる考えを持つことができました。英語を学ぶということは英語を学ぶためのものではなく、英語をツールとして使い、様々なことを行うことだと思います。例えば、英語を学ぶことの利点として海外に出た際に海外の人とコミュニケーションが容易になるということがあります。容易になるということは間違いありませんが、完全に出来るというわけではありません。また、その他の利点として、英語でしかアクセスできない情報にたどり着けるということがあります。ニュースや新聞、あるいはインターネットの世界で使われている日本語の数はごくわずかなものです。もし、英語をうまく使うことができるのであれば、日本語以外の情報にもアクセスすることができます。それは素晴らしいことです。そのような意味でも英語を学ぶ意義は大いにあると考えます。

私が留学に至るまで:私が東北工大学に入学したのは2011年の5月でした。その頃から、海外で勉強をしたいという想いがありましたが、実際にそれを確信したのは大学1年時の終わりに東北工業大学からの交換留学生として、タイにある泰日工業大学に10日間留学させて頂いたことが大きな転機となったと思います。タイへの短期留学が僕の初めての海外経験となりました。そこで得た海外の経験は今に繫がっています。それまで遠い所と感じていた海外がとても身近に感じられるようになりました。海外に関するニュースにも興味を持つようになりました。その後、もう1度タイへ、その後にカンボジア、カナダ、中国、ミャンマー、インド、アメリカと様々な国に行きました。どの国も独自の文化や言語があり、とても興味深かったです。そこで私が1番感じたことは、なるべく早く日本以外の国をみた方が良いということです。意外とは思いますが、日本のことをよく知るためにも、海外に出るということはとても有効だと思います。私のような長期留学ではなくても、2、3日でも良いのでとりあえず、行ってみるということが大事だと思います。日本の大学生はそれが可能だと考えます。長期休暇を利用したり、短期留学に申し込んでみたりすると良いと思います。私は最近、世界中からくる留学生との生活を通じて、世界はとても広く、まだまだ見るべきことはたくさんあるように感じます。

 人生は長いようで短いと思います。やりたいと思えることがあったら、迷わずそれをすることをおすすめします。海外に少しでも興味がある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。東北工業大学の先生や職員の方たちは全力でサポートして下さると思います。もし、私に何か力になれることがあれば連絡を下さい。お待ちしております。ありがとうございました。