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※教員の所属・役職及び学生の学部・学科・学年は取材当時のものです。

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チェコ通信 Vol.01

Extra.01 小出 英夫(都市マネジメント学科)

都市マネジメント学科の学生の皆さん、教職員の皆さんお元気でしょうか? また、樋口理事長、今野学長をはじめ、本学関係者の皆様、お変わりありませんか?

私は、今、中欧のチェコ共和国、プラハに次ぐ国内第2の都市Brno(ブルノ)におります。建築関係の方にとっては、有名な建築家設計の世界遺産の邸宅があるところですし、バイク好きの方にはチュコGPの開催コースのあるところです。ぜひ調べてみて下さい。

5月14日に仙台を離れ、羽田発、ドバイ経由でオーストリアのウィーンへ、そして、そこから車で1時間ちょっとの場所です。ここにある国立ブルノ工科大学(Brno University of Technology)のProf. Novakにご招聘いただき、来年1月22日までの約8か月ちょっと、本学の長期海外研修制度を活用させていただき、仙台では得ることができない研究活動と国外での様々な経験をする予定にしています。ブルノは、人口約40万人ですが、そのうちの約10万人が学生という、仙台同様の学都です。

大学の学部玄関前 (招聘していただいたProf. Novakとともに)

 

ちなみにブルノ工科大学は学生と教職員合せて約2万4千人で、その内、私の属している構造学部(英語表記では、土木工学部)は6000人です。ブルノには、さらに国立マサリク大学という、ブルノ工科大学よりも規模の大きな大学もあります。

国外に長期滞在するには通常、「長期ビザ」が必要となりますが、チェコは特に手続きが大変かつ厳しいようで、私の場合、余裕を持って出発半年前の11月上旬から在日チェコ大使館とのやり取りを開始したのですが、結果として、ビザ発給はぎりぎりの4月30日でした。ちょうど半年を要しました。更に、このビザも正式な「長期滞在許可」が認められたものではない仮のもので、入国後3日以内に、チェコの内務省に正式な手続きに出向き、「指紋認証カード」のようなものを作成し、それから約2週間後にやっと「長期滞在許可」となります。私の場合、入国前に事前申請していた大学寮が急遽改修工事することになり、住所データの不整合を理由に内務省での手続きが予想以上に難航しましたが、どうにか5月30日には許可がおりそうな状況です。しかし、もし何らかの理由で不許可になった場合は、60日以内の滞在のみが現在認められているため、7月中旬には帰国しなければならないことになります。

大学内の私の部屋の前の廊下

 

学内の私の部屋

このように、正式な手続きを経て長期滞在をしようとすると困難なチェコですが、今日までの約10日間とても快適です。

チェコは、大きく分けると西側のプラハを中心とするボヘミア地方とここブルノを中心とするモラビア地方に分かれ、文化や人の気質がかなり違うようです。ここは、皆とても親切で明るく陽気です。こちらの人達は皆、「観光ならもちろんプラハだが、生活するならブルノ」と言っています。料理もポテトが主食で肉中心ですが、スープも含め味付けは日本人にはとても合っていると思います。タイ米に近いチェコライスもあります。

大学の私の部屋の窓からのの風景

大学と寮との中間にある通勤途中の交差点

 

滞在開始数日後に、Prof. Novakが副センター長を務める今年完成した郊外の実験施設センターに行きました。最新の実験施設もさることながら、たまたまこの日は大学の「スポーツday」で、見るからに理系の実験室が作成したと思われる雰囲気のバスケットゴールが一番印象的でした。ちなみに、この施設を最初に訪問した日本人ということで、写真もたくさん撮られ、後日HPにも載せると言っていました。

今年完成した新実験施設内 PC枕木の力学実験

 

新実験施設内にある学生手作りのバスケットゴール

 

まだまだ書きたいことはありますが、今回はここまでとします。とにかく皆、背が高いです。研究室の同室のポスドク2人はともに195cmぐらいで。

では。

新実験施設の現場責任者と副センター長

 

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小出 英夫 教授

研究分野:廃棄物のコンクリート材料への適用に関する研究

廃コンクリートの再利用で省資源の都市整備へ
都市の構築に不可欠な材料に関する実験をしています。役目が終わったコンクリート構造物や、コンクリート塊を新たな材料として再利用する実験など、省資源・省エネルギーなどに関わる研究を行っています。

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