ライフデザイン学部 経営コミュニケーション学科/経営コース
川島 和浩 研究室
会計情報から経済と社会のしくみを考える
中小企業における管理会計手法の導入状況を研究しています。国内全体で中小企業数は99.7%を占め、そこに全従業員数の約70%が働いています。中小企業が社会の主役になり、地域経済を活性化する原動力になるには経営戦略が必要です。最近注目しているのは、2015年に国連サミットで策定されたSDGsへの取組みです。社会課題を自社の強みで解決し本業を活かした新たな事業を創出するSDGs経営の実践が、中小企業の経営管理をどのように変化させ、管理会計手法にどのような影響を与えるか研究しています。

学位
経営学修士 駒澤大学1990年
略歴
1988年4月 - 1990年3月 | 駒澤大学大学院 経営学研究科 修士課程修了 |
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1990年4月 - 1994年3月 | 明治大学大学院 商学研究科 博士後期課程[単位取得満期退学] |
1994年4月 - 2000年3月 | 岩手県立宮古短期大学(岩手県立大学宮古短期大学部) 専任講師 |
2000年4月 - 2020年3月 | 苫小牧駒澤大学 国際文化学部 (2008年4月より) 教授 |
2020年4月 - 現在 | 東北工業大学 ライフデザイン学部 経営コミュニケーション学科 教授 |
2021年4月 - 現在 | 東北工業大学大学院 ライフデザイン学研究科 教授 |
研究分野
会計学、管理会計論、原価計算論、公会計論
担当科目
- 会計学入門
- 簿記論
- 財務会計論
- 中小企業会計論
- 経営・会計学特論(大学院)
研究室所属学生の卒業研修(論文/設計/制作)
- 阪急阪神HDと近鉄HDの財務諸表分析を通じた比較研究
- 日本テレビホールディングスの財務諸表分析
- 株式会社メルカリの財務諸表分析
著書
分担執筆「第10章 中小企業における事業構造の転換と管理会計:株式会社松本鐵工所の事例」水野一郎編著『中小企業管理会計の理論と実践(メルコ学術振興財団研究叢書11)』所収、中央経済社、2019年、157頁~174頁。
北海道苫小牧地域に本社を置く株式会社松本鐵工所を事例として、事業構造の転換に伴う管理会計実践のインタビュー調査結果をまとめています。
分担執筆「第15章 北海道苫小牧地域の中小企業における管理会計実践に関する実態調査」水野一郎編著『中小企業管理会計の理論と実践(メルコ学術振興財団研究叢書11)』所収、中央経済社、2019年、260頁~290頁。
山口直也(2016)の先行研究に準拠して、北海道苫小牧地域の中堅企業45社における管理会計導入に係る実態調査の結果をまとめています。
研究テーマ
中小企業におけるSDGs経営の実践と管理会計研究
中小企業においてSDGsへの取組みを通じて新たな事業展開を図っている実践事例は極めて少ない状況です。このようななかで、北海道苫小牧地域に本社を置くTOMASEIグループが2019年10月からSDGsへの取組みを開始し、独自の「食品リサイクルループ」を構築しています。そこで、この実践事例を手掛かりとして、今後の企業行動をどのように数値管理するかについて研究していきます。
社会活動
日本管理会計学会
平成18年9月より会員:平成29年4月~令和5年3月学会理事
日本社会関連会計学会
平成2年9月より会員:令和元年11月~令和4年10月学会理事
国際公会計学会
平成20年4月より会員:平成25年8月~令和4年9月学会理事