工学部 電気電子工学科/光・情報デバイス系(デバイス分野)
柴田 憲治 研究室
電子1個を操ることで実現する高機能な光・情報デバイス
半導体や金属などからなるナノ構造が有する物性を詳細に調べ、その特徴を巧みに応用することで高機能な電子デバイスを実現する基礎研究を行います。具体的には、人工原子とも呼ばれる量子ドットなどの半導体ナノ構造を用い、1個の電子や光子に情報機能を持たせた高機能な電子デバイスを実現する研究を推進します。
教授
柴田 憲治
SHIBATA Kenji
学位
博士(理学) 東北大学2003年
略歴
2003年4月 - 2006年12月 | 東京大学 生産技術研究所 技術職員 |
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2007年1月 - 2012年7月 | 東京大学 生産技術研究所 助教 |
2012年8月 - 2014年3月 | 東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構 特任講師 |
2014年4月 - 2015年3月 | 東北工業大学 工学部 知能エレクトロニクス学科 講師 |
2015年4月 - 2017年3月 | 東北工業大学 工学部 知能エレクトロニクス学科 准教授 |
2017年4月 - 2021年3月 | 東北工業大学 工学部 電気電子工学科 准教授 |
2021年4月 - 現在 | 東北工業大学 工学部 電気電子工学科 教授 |
研究分野
ナノエレクトロニクス、低次元電子物性
担当科目
- 電磁気学Ⅱ
- 電気電子材料
- 電気数学Ⅲ
- 電子物性学特論(大学院)
研究室所属学生の卒業研修(論文/設計/制作)
- 単一InSb量子ドットトランジスタの作製と伝導特性評価
- 高感度電荷検出器への応用に向けた金属ナノ接合の微細化と伝導特性制御
- ノンドープGaSb量子井戸における低温磁場中ホール伝導
研究テーマ
単一量子ドットトランジスタにおける物理現象の解明とデバイス応用
量子ドットと呼ばれる、人工的に作製された半導体ナノ粒子を1つ用いてトランジスタを作製すると、電子の振る舞いを1個ずつ制御することが可能になります。本研究では、このようなデバイスを対象とし、量子ドット内の電子を、光子やスピン、格子振動と相互作用させることで、1つの電子やスピン、光子に情報機能を持たせることができる高機能デバイスを作製することに挑戦します。
高感度電荷検出器への応用に向けた金属ナノ接合の微細化と伝導特性制御
電子の動き方をナノメートルの範囲で制御して、1方向にしか動くことができない状態にすると、量子力学の効果により、そこを走る電子は周囲の不純物からの影響を受けなくなるため、抵抗値が量子力学で予想される一定の値を取ります。本研究では、金属材料を極限まで微細化することでこの状態を実現して、それを電子1個の挙動を検出できる高感度な電荷検出器に応用する研究を行っています。
電界によるナノ電子材料の伝導特性の制御とデバイス応用に関する研究
外部から強い電界をかけることで、半導体や金属などの電子材料の伝導特性を制御して、新しい機能を持ったデバイスを実現する研究を行っています。