東北工業大学

生活デザイン学科 | 研究室・教員紹介
生活デザイン学科 | 研究室・教員紹介

HOME > 学部・大学院 > 学部 > ライフデザイン学部 > 生活デザイン学科 > 研究室・教員紹介 > 大沼 正寛

研究室・教員紹介

ライフデザイン学部 生活デザイン学科

大沼 正寛 研究室

地域に根ざし、地域をつくる空間デザイン

普段はさほど気づかないが、実はそこにしかない、美しい場所。そんな場所をデザインしたいと考え、住まいのリノベーションからランドスケープデザインまで、多くのプロジェクトを通して探求しています。近年は、スレート(東京駅の屋根石)など地域の素材・生業・景観に着目し、生業景デザイン研究所を設立しました。他大学とも共同し、東北各地の地域空間デザインに関する研究をすすめています。

教員からのメッセージ

生活のありようを根本から考える時代に入りましたが、一方で、家・庭・仕事場・地域など、大切な場所・空間のもつ意味は変わりません。
身の回りの住環境の成り立ちや歴史文化を見つめ直す一方で、新たな空間の価値をつくり出す。そのようなデザインを一緒に考えてみませんか。

学位

博士(工学) 東北大学2004年

略歴

1997年4月 - 1998年7月 那須建設株式会社(建築施工管理)
1998年8月 - 1999年3月 伊藤邦明都市建築研究所(建築設計)
1999年4月 - 2012年3月 東北文化学園大学 助手、講師、准教授
2012年4月 - 2016年3月 東北工業大学 ライフデザイン学部 安全安心生活デザイン学科 准教授
2016年4月 - 現在 東北工業大学 ライフデザイン学部 安全安心生活デザイン学科(2020年より生活デザイン学科) 教授

研究分野

建築設計・地域計画・建築史

担当科目

  • 住まいの造形意匠
  • ランドスケープデザイン
  • 住まいのデザイン実習Ⅰ

研究室所属学生の卒業研修(論文/設計/制作)

  • IGU Huts ー伊具郡丸森町大張地区ー 設計
  • 旧裁判所官舎跡地・仙台城を見通すハウジングコンプレックス 設計
  • まちかど風景の持続性に関する一考察 ―仙台の古写真と生活誌の比較研究― 論文

著書

大沼正寛・阿部正「建築士CPD講座(月刊連載)陸前地方の天然スレート建築」全11回,日本建築士会連合会誌2019.2〜2019.12

全国に類を見ない建築用屋根スレート(東京駅に用いられている屋根葺き用石材)に関する最新研究報告を連載した専門家向けの雑誌記事です。

山崎義人・佐久間安富編(共著 大沼正寛)「住み継がれる集落をつくる」学芸出版社2017

交流、移住、通いで生き抜く地域とその持続に関する実践報告と学術共同研究をまとめたもの。空き家再生なども扱っています。大沼は石巻市雄勝町の被災地に関する章を担当しています。

総合地球環境学研究所編(共著 大沼正寛)「焼畑の環境学」思文閣出版2011

伝統的な焼畑農業や、これに関連する残し伝えたい生産文化、地域のリアルについて論じたもの。大沼は石巻市北上町のヨシ原に関する章を担当しています。

論文

散逸した地域遺産を再構成する -石巻市東岸の天然スレート民家・集落をめぐって,日本災害復興学会誌「復興」第9号(Vol.5 No.3)・p41~48, 2014.3

石巻市雄勝町、河北町等にわずかに残る被災前の痕跡を集めつつ、地域のくらしのかたちを探求し、現在も残るスレート民家の保全の必要性を指摘した論考。

建築資産の経年醸成価値―大切な場所とその持続性―,日本建築学会総合論文誌第10号・p63~68,2012.01

建築資産は、物理的な経年劣化の一方で、住まい手らにとっての価値はむしろ深まる現象が重要であり、この事実をもってストック型の建築文化を構築すべきと指摘した論考。

金ヶ崎町城内諏訪小路伝統的建造物群保存地区における空間形態の存続を目的とした保存計画,日本建築学会技術報告集 第16号・p243~248, 2002.12

重要伝統的建造物群保存地区に選定されている岩手県金ケ崎町におけるまちなみ保存のルールの策定に携わり、その要点を述べた論考。

受賞

設計作品:第34回 日本建築学会東北建築賞特別賞「花壇の立体長屋」2014

地域に「開いて」暮らし、清潔で自由な連続和室を基調とした新しい間取り 4DOK を開発した中古マンションのリノベーション作品。

設計作品:第32回 日本建築学会東北建築賞特別賞「旧仙台領内の300年継承住宅」2012

同一文化圏において民家の移築再生を行ったプロジェクト。地域の読み込み、架構の詳細調査と再構成の妙などを強調したリノベーション作品。

研究:第32回 日本建築学会東北建築賞研究奨励賞「東北地方における風土醸成型まちづくりに資する建築史・保存再生・建築設計についての一連の実践的研究,2012年」

研究テーマ

天然スレート民家・集落に関する研究

全国的にも希有な天然石材を活かした家並み景観の形成過程解明と活用保全手法の研究をしています。

生業景デザインに関する研究

地域性の根幹は住まいよりも仕事場にある。その気づきから、地域に根ざし、環境資源から価値を生み出す生業に着目し、そうした人々の営みが景観に反映され、評価されるためにはどのような取り組みを行うべきか、実践的に探求しています。

地域文化遺産ほか公共空間に関する研究

宮城県内各地において、文化財や未指定文化遺産の保存再生に関わると同時に、それがどのように活かされ得るのかを探求しています。

社会活動

主なものとして、宮城県建築士審査会、日本建築士会連合会理事、宮城県建築士事務所協会特別顧問、大崎市景観計画委員会委員、塩竈市勝画楼保存活用検討委員、日本建築学会農村計画委員会RD小委員会主査 等があります。

研究室・教員紹介へ戻る