工学部 情報通信工学科/通信系
縄田 耕二 研究室
安心安全社会のためのテラヘルツ波技術の研究
電磁波は、周波数(波長)によって電波、光波、X線など異なる特性と呼び方になります。周波数が0.3~10THz付近のテラヘルツ電磁波は、電波と光の特徴を併せ持つことから多くの応用が期待されています。例えば、人通りの多い場所でのセキュリティー検査やタイルなどの建材の裏に浸透した水を高精度に検査できます。本研究室では非線形光学という光の波長を変える原理を使って、テラヘルツ波の効率な発生や効果的な利用法を研究しています。
学位
博士(工学) 千葉大学2010年
略歴
2010年4月 - 2022年3月 | 国立研究開発法人理化学研究所光量子工学研究センター 研究員 |
---|---|
2022年4月 - 現在 | 東北工業大学 工学部 情報通信工学科 准教授 |
研究分野
テラヘルツ波とその応用に関する研究
担当科目
電気回路Ⅰおよび演習
電気数学
電磁気学
研究テーマ
手のひらサイズのレーザー励起テラヘルツ波光源
レーザー光から波長変換技術を用いて究極的小型テラヘルツ波光源の研究を行っています。手のひらに載るサイズ、高出力、広帯域周波数可変性、といった性能を兼ね備えた光源は、非破壊検査に有効です。
テラヘルツ波非破壊イメージング
テラヘルツ波の様々な物質に対する透過性と高い空間分解能を利用して、バッグの中に隠された刃物や服の下に隠された銃を見つけることができます。テラヘルツ波光源を含めた計測システムの性能によって応用範囲が広がるため、光源の高性能化や高度な解析手法を利用した計測に関する研究を行っています。
光ネットワーク技術とテラヘルツ波技術の接続と融合
光ネットワークは社会・経済活動を支える情報通信インフラです。近年、新たな社会インフラを担う超高速光通信・量子通信・省エネ(高効率化)といった革新的な光ネットワーク技術の研究が盛んにおこなわれています。光通信に利用されるレーザーからテラヘルツ波へと波長変換を行うことで周波数接続と融合に関する研究を行っています。
研究助成金
- JKA 2023年度 補助事業(代表:縄田) 「補助事業名 2023年度 レーザー励起型超小型高出力テラヘルツ波光源を用いた非破壊計測の開発 補助事業」 本研究は、競輪の補助を受けて実施しました。詳細は、以下の資料をご参照下さい。補助事業概要の広報資料