工学部 情報通信工学科/情報系
三浦 直樹 研究室
脳の情報処理に基づき
人間に優しい情報システムを構築する
現代社会は高度な情報通信技術に支えられています。しかしそれを利用するのはあくまで人間であり、人間と技術とが良い関係を築くことが今後の社会に大事であると考えます。
そこで情報システムを利用する際の脳内の情報処理に着目し、利用者が不安にならない人間社会に優しい情報通信システムとは何かを研究しています。
教授
三浦 直樹
MIURA Naoki
学位
博士(工学) 東北大学2005年
略歴
2007年8月 - 2009年3月 | 高知工科大学 工学部 知能機械システム工学科 講師 |
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2009年4月 - 2011年3月 | 高知工科大学 システム工学群 講師 |
2011年4月 - 2014年3月 | 東北工業大学 工学部 情報通信工学科 講師 |
2014年4月 - 2022年3月 | 東北工業大学 工学部 情報通信工学科 准教授 |
2022年4月 ‐ 現在 | 東北工業大学 工学部 情報通信工学科 教授 |
研究分野
脳機能計測を用いた高度情報システムのヒューマンファクタ研究
担当科目
- 情報通信の数学基礎
- ソフトウェア設計
- 情報通信工学実験Ⅱ
- 情報理論
研究室所属学生の卒業研修(論文/設計/制作)
- 眼電位・脳血流の同時計測に基づく作業の苛酷さの評価
- 共同作業時の脳活動同調度評価
- 合意形成プロセスに対する当事者意識の公平さ認知への影響
研究テーマ
生体信号に基づく人間の認知状態推定
どんどん高度化・知能化してゆく情報システムと、それを操作する人間とが良い協働関係を築くためには、互いが互いの状態を把握することがとても重要です。人間がシステムを知ることと同じ様に、システムが人間を知ることができれば、両者の相互作用を良くすることが可能になります。
そこで我々は、種々の生体センシング技術で計測された信号から人間の認知状態を推定し、負荷状態に合わせて適応的に人間側の操作を支援する技術の研究をしています。
複数人脳活動同時計測による向社会行動の研究
情報通信技術を利用する目的の一つは、他者との円滑なコミュニケーションを実現することです。では良いコミュニケーションとは一体どんなものでしょうか?例えば集団行動における「場の空気」を数値化できたならば、コミュニケーションの良し悪しの一側面を評価可能になると考えられます。
そこで本研究では、様々な形態のコミュニケーションを行っている複数参加者の脳活動を同時に計測し、参加者間の脳活動同調度から向社会行動を解析することに取り組んでいます。
社会的合意形成の認知メカニズムの研究
どんなに優れた技術であっても、社会で利用されなければその価値は大きく減じられます。新しい技術が社会に認められるためには、技術利用に伴うメリットとデメリットが見積り可能であると同時に、多様な考えを持つ社会集団の中でその価値を判断される必要があります。しかしながら、これは非常に難しい問題となっています。
この問題に取り組むために、社会的合意形成に関わる人間の認知メカニズムを、脳機能計測により解明することを目指しています。