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研究室・教員紹介

総合教育センター

河内 聡子

地域社会の歴史・文化を継承するために

私の研究は農村部などの地域社会を中心とした歴史・文化を明らかにすることを目的とし、主に書物の流通や、読むこと・書くことに焦点を当てて考察しています。もう一つの中心的な研究活動が「資料調査」で、特に東北など地方の寺院や神社に残されてきた歴史的な文献を対象とした調査に参加しています。いずれも共通しているのは地域社会に対する視点であり、その歴史と文化を明らかにして、残していくということです。これらの研究が、地域社会の歴史と文化の継承に寄与するものとなるよう努めています。

河内 聡子

講師

河内 聡子

KAWACHI Satoko

教員からのメッセージ

私の研究は、日本の、特に東北を始めとした地域社会を対象としています。よりグローバルな視点が求められる現代だからこそ、むしろ自分の立脚している地点に目を向けることの重要性は高まっています。自分の今いる「日本」というのはどのような国で、どのような歴史や文化があるのか、あるいは「東北」はどうなのか?そのような自分に関わりのある身近な領域を把握することから、より広い世界への視野は拡張できるものです。また、そこを基本にしてこそ、他者や異文化への理解も育まれます。一緒に楽しく「日本」や「東北」について学ぶなかで、「地力のあるグローバル感覚」を身につけて行きましょう。

学位

文学博士 東北大学2015年

略歴

2010年4月 - 2012年3月 学術振興会 特別研究員
2015年10月 - 2016年3月 東北大学 文学部 研究助手
2016年4月 - 2019年3月 東北大学 文学部 助教
2019年4月 - 2020年3月 東北大学大学院 文学研究科 専門研究員
2020年4月 - 現在 東北工業大学 総合教育センター 講師

研究分野

日本文学、雑誌メディア、リテラシー史、地域文化史

担当科目

  • 表象文化論
  • 東北文化史
  • スタディスキル

著書

共著『五十嵐日記 古書店の原風景―古書店員の昭和へ』

五十嵐日記刊行会、2014.11、笠間書院

論文

如来寺蔵『雑誌抜粋』に見る近代メディアの受容と利用―明治期における仏教知の再編をめぐって

2020.1、『リテラシー史研究』13号

ベトナム社会科学院所蔵・旧フランス極東学院日本語資料調査 逐次刊行物の目録一覧からの検討

2019.1、『リテラシー史研究』12号

農民日記を綴るということ―近代農村における日記行為の表象をめぐって

2017.12、田中祐介編『日記文化から近代日本を問う―人々はいかに書き、書かされ、書き遺してきたか』第二章(pp.77-104)

口頭発表

「釣り」と文学―榛葉英治『釣魚礼賛』を起点として

2020.11.28、日本近代文学会2020年度11月例会、パネル「研究リソースの可能性を拓く―『榛葉英治日記』調査から」、オンライン開催

An investigation of materials compiled by Kim Yung-kun in the ancient Japanese book collection at the Social Sciences Library, Vietnam Academy of Social Sciences

2020.10.14、ISSI, Vietnam Academy of Social Sciences(ベトナム社会科学院・ハノイ)、ANCIENT JAPANESE BOOK COLLECTION OF THE SOCIAL SCIENCES LIBRARY OF VIETNAM ACADEMY OF SOCIAL SCIENCES – ISSUES AND POTENTIAL、国際集会、オンライン開催

越境する「ことば」たち―ベトナム社会科学院所蔵・旧フランス極東学院所蔵日本語資料の調査を通して考える

2019.6.8、日本文芸研究会第71回研究発表大会・招待発表「時代を超えることば」、東北大学・川内キャンパス

研究テーマ

雑誌『家の光』の研究

近代日本の農村社会において最も普及した雑誌である『家の光』について、その流通の過程と、読者による受容のあり方を分析している。そこから、地域社会における雑誌メディアによる情報の影響や力学を明らかにしている。

地域社会におけるリテラシーの史的研究

近代日本の地域社会におけるリテラシー(読み書き能力)の歴史的な展開について事例的に研究し、例えば日記を綴る習慣性や、雑誌・新聞の購読の様相を文化史の観点から明らかにしている。

資料調査

歴史的資料の調査活動に参加している。各機関に蓄積された資料を調査し、文献の整理や目録の作成、および保管体制の整備に寄与する研究に携わり、そこで発見された資料に基づいた研究発表も行っている。これまで関わった調査先は、東北を始めとした国内の寺社や資料館、また海外ではベトナムの研究機関など。

社会活動

  • 日本文芸研究会
    2009-現在 正会員/2013年-現在 常任委員

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