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鈴木 郁郎 研究室:鈴木 郁郎 先生 × 長谷川 あい子

工学部 電気電子工学科 鈴木 郁郎 研究室  (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:鈴木 郁郎 研究室:鈴木 郁郎 先生 × 4年生 長谷川 あい子さん

失敗を繰り返しながらその先の成果を思い浮かべて、プロセスを楽しむ研究者たる姿勢を

長谷川 センサ工学はリモート授業で、学生実験はレポート評価のみだったので、鈴木先生と直に対面する機会がなかなかありませんでした。先生からもっとお話を聞きたいと思っていたところ、研究室でアルバイトを募集していたので、ぜひやってみたいとお返事しました。
鈴木 研究室にやる気のある若手を増員したいと思っていたところだったので、明るくて優秀な長谷川さんは適任だと思いました。
長谷川 専攻選びの方向性がぼんやりとして定まっていない時期だったので、先生が研究している現場で何か得られるのではないかと思いました。
鈴木 この研究室は、敷居が高いって思われがちです。自分には、この分野の専門知識が無いからできないと思っている学生が多いのかもしれません。
長谷川 正直、最初はそういう印象を持っていました。
鈴木 電気電子工学科の領域に収まっていないからかな…。長谷川さんは、興味を持った題材に向き合って自らの考えで取り組み、その結果から次の行動へ向かう姿勢を評価しています。
長谷川 実験では、上手くデータが取れないことばかりなんですが、改善を考察するプロセスこそが楽しくて、やりがいがあると感じているんです。
鈴木 どんな実験でも、条件が定まるまでは、失敗の繰り返しなんです。ネガティブシンキングに陥ることなく、矛盾なく突き詰めていく意志さえあれば、納得できる成果にたどり着くことができるはずです。試行錯誤に楽しさを感じられる長谷川さんは、研究者に向いていると思いますよ。
長谷川 実は、大学院への進学を考えているのでうれしいです!
鈴木 まずは、目の前に掲げている目標を達成することが大事です。今行っている課題解決を頑張ってもらって、データのまとめから論文を作り上げるという課程を経験してもらおうと思っています。それと並行して、別のテーマの研究にも加わってもらおうかな。国のプロジェクト研究で使用している「脳スライス」づくりにも励んでもらいたいし。
長谷川 最初、完成品のスライスを用意すればいいんだと思っていたんですが、目の前に生きているネズミちゃんがドンと置かれた時はビックリしました…。
鈴木 大丈夫ですって言っていたけど、実際は、経験しないとわからないよね?
長谷川 はい。脳スライス自体は見たことがあったんですが…。ああ、これを私がやらないといけないんだと覚悟を決めて取り組みました。もう抵抗感はないので、どんどん作りますね!

超精密神経活動計測とAI解析による創薬応用

超精密神経活動計測とAI解析による創薬応用

鈴木研究室

ヒトiPS細胞由来ニューロンや脳組織を用いて、医薬品などの化合物が神経系に及ぼす効果、毒性を判定できる評価系の開発を行っています。具体的には、3次元の脳組織(脳オルガノイド)などを「創る技術」、神経活動を最先端のデバイスや材料を用いて「測る技術」、得られたビッグデータからAI技術などを用いて情報を抽出する「解く技術」などのオリジナル要素技術の開発を通して、基礎研究や応用研究を行っています。目的に応じて様々な企業様と共同研究を実施すると共に、国際協調も進めています。

鈴木研究室

鈴木 郁郎 教授

学  位:博士(学術)
研究分野:ヒト神経組織モデル作製技術、超精密神経活動計測技術、ビックデータAI解析技術による創薬、化合物評価、疾患解明、診断、脳回路の新規動作原理の探索に関する研究

鈴木 郁郎 教授

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