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阿部敏哉先生×4年生 田村友里さん(宮城県名取北高等学校出身)

ライフデザイン学部 経営コミュニケーション学科 阿部研究室 (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:阿部敏哉先生×4年生 田村友里さん(宮城県名取北高等学校出身)

アルバイトの経験が研究のきっかけに

田村 「経営」って難しくて分かりにくいというイメージが強かったんですが、阿部先生のゼミに入って印象が変わりました。
阿部 経営学は、企業だけでなく、あらゆる組織で必要な学問なんです。例えば「最近誰々が部活に来なくて…」とか、「アルバイトのシフトがうまく調整できなくて…」とか、そういう悩みも経営学のテリトリー。組織をうまく動かそうと思うことすべてが「経営」なんです。

「阿部研究室のゼミ生は全部で7人。少人数なので、気負わず発表できます」と田村さん

田村 私は、働く人のモチベーションを上げるにはどうしたらいいか、という研究をしています。「働くのが楽しい!」と思える会社をどうやったら作れるか、また、どうすればその「楽しい」という想いを企業の業績アップにつなげられるかを考えています。レストランでアルバイトをしていた時に、「働くことは楽しい」と感じました。その気持ちがお店の利益につながったらいいな、と思い、このテーマを選んだんです。
阿部 労働が喜びになることを、自分自身で気づけたのはいいですね。そういう経験があると、人々の気持ちに寄り添った研究ができるようになります。
田村 私は将来、カフェを営みたいと思っています。いま研究している理論が、将来自分のお店を持ったとき役立ってくるかもしれないですよね。
阿部 そうだね。実際にお店で試せる研究だと思いますよ。経営は実用的な学問。『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』という本が流行りましたが、いつでもどこでも試せる学問なんです。

ゼミの発表で身についたコミュニケーション能力

ドラッカーの原書から犯罪心理学の本まで、研究室には参考書がずらり

阿部 田村さんは1年生の時からしっかりしていたけど、最近とみに自分から発言できるようになったよね。ゼミでも、議論の口火を切るようになった。人前で話す自信がついたんじゃない?
田村 自分では気づきませんでしたが、言われてみるとそうですね。最近は、ゼミのみんなが黙ってしまうと、何か発言しなきゃ、と思います。
阿部 ゼミで発表を重ねたことが、よかったのかもしれないですね。課題図書から読み取ったことを発表するのは、大変だったと思うけど、練習にもなったんじゃない?
田村 私、発表の準備が楽しいんです。どうすればみんなに分かってもらえるかなって考えるのも楽しいし、プリントにまとめる作業も楽しい。自分の中に、知識が積もっていくような感覚が好きなんです。だけど、本を読んでまとめるのって難しい。発表しながら、なんでみんなに伝わってないの?って思うこともあります。
阿部 自分が理解するのと、人に伝えるのは別なんですよね。自分が20知らないと、人に10伝えることはできない。田村さんは頑張って工夫していると思うよ。プリントの構成も発表の仕方も、格段に上達したと思います。
田村 ありがとうございます!
阿部 トータルでコミュニケーション能力がついてきたんだよね。人に伝える能力は、社会に出てからも役立つ力だから、学生のうちに身についたのはとても良いことですよ。

「経営学は身近で、実用的な学問です。それでいて、とても奥深い」と阿部先生

個人の心理や行動から
組織運営を考えています

個人の心理や行動から
組織運営を考えています

阿部研究室

企業をはじめとする、私たちの身近にあるさまざまな組織を取り上げ、組織の構造や管理、運営の方法を分析・研究しています。表面的な組織運営だけでなく、その組織に貢献している個人の心理まで踏み込んで考察し、組織の強みや弱みを掘り下げて行くのが特徴。心理学や脳科学、行動心理学などさまざまな分野からアプローチして、研究を深めています。

阿部研究室

阿部 敏哉 教授

1984年東北大学経済学部卒業。富士銀行(現みずほ銀行)勤務を経て、東北大学大学院に進学。東北大学院経済学研究科修了。博士(経営学)。担当科目は経営学概論、経営心理学、経営管理論ほか。主な研究テーマは組織における個人の命令受容について。

阿部 敏哉 教授

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