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梅田弘樹先生×4年生 小田内里美さん(茨城県立太田第一高等学校出身)

ライフデザイン学部 クリエイティブデザイン学科 梅田研究室 (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:梅田弘樹先生×4年生 小田内里美さん(茨城県立太田第一高等学校出身)

企業との共同開発。シビアな環境で学んだこと

小田内 私は今、地元企業と一緒に、「つみきめっと」という子供用防災ヘルメットの商品化に取り組んでいます。昨年の卒業生が考案した作品を私が引き継いで、商品化に向けてブラッシュアップしているところです。

「1~3年で蓄えたものが、卒業研究に生きていると思います」と小田内さん

梅田 企業の人たちと開発を進めるのって、勉強になるでしょ。
小田内 すごく緊張感がありますね。コンセプトを説明するのも、なあなあではすまされない。この前はプレゼンに失敗してしまって、「人に伝えるために、もっとベストを尽くして」と注意されました…。
梅田 学校の中で話し合うのとは全く違う雰囲気だもんね。
小田内 締め切りもシビアに設定されるので、とっても大変。今まで自分がいかにのんびり制作していたかを痛感しました。でも、そのおかげで何事にもスピード感を持って取り組めるようになりました。ダラダラせず、優先順位をつけて作業できています。
梅田 締め切り間際まで妥協しないで、徹夜して仕上げているのを見ると、よくやっているな、と思うよ。
小田内 ひとつ問題を乗り越えるたびに、また少し成長できたなって感じています。

リアルな気づきが良いデザインを生む

「これは自分には無理なんじゃ、と思うことほど、挑戦していってほしい」と梅田先生

梅田 良いデザインは頭の中だけでは生まれない。企業や地域といった、社会とのつながりの中で生まれてくるものなんだ。「つみきめっと」も、保育園の子供たちに使ってもらったんだよね。
小田内 はい、子供たちが「つみきめっと」で遊んでいる様子を見てきました。発見がいっぱいでしたよ!上に登ったり、引っ張ったり、思ってもみない遊び方をする子が続出で。保育士さんのアドバイスも参考になりました。

社会に出ても使えるスキルを身につける

普段は積み木として、いざというときは防災ヘルメットとして使える「つみきめっと」

小田内 梅田先生はいつも、これが社会で通用するのかということを念頭に置いて指導してくださいますよね。
梅田 僕はデザイナーとして働いてきた経験がある。社会に出たら、甘えは許されないということを痛感しているからね。世の中は甘くないということも、今から知っておいてほしい。
小田内 先生は厳しいけど、行き詰まったときも相談しやすい。逆に、自信を持って提出した作品に、思いっきりダメ出しされることもありますが…。でも、言われれば言われるほど「見返してやる!」って思うんですよね。
梅田 その気持ちが大事なんだよ(笑) プロダクトデザインの醍醐味は、思い描いたものが形になるところにある。しかも、実際に役立つものを作れば、それを誰かに使ってもらえるんだ。
小田内 ゼミに入ってから自分のスキルがどんどん上がってきているなって思うんです。もっと努力して、「つみきめっと」をいい商品にしたいと思っています。

「よい生活」のための
モノづくりを研究しています

「よい生活」のための
モノづくりを研究しています

梅田研究室

プロダクトデザインの研究を行います。よりリアルで意義のある製品デザインのために、美しさや使いやすさのほかに、「先端技術や伝統技術をどう生かすか」「どうやって量産するのか」「それが人や社会にどんな影響をおよぼすのか」といったことまでを研究し、アイテムの提案をしています。地域企業のほか、海外(フィンランド)大学と共同プロジェクトを行うこともあります。

梅田研究室

梅田 弘樹 准教授

千葉大学大学院工学研究科修士課程(工業意匠学専攻)修了。工学修士。キヤノン(株)の社内デザイナーを経て、1998年フィンランドへ渡る。首都ヘルシンキを拠点に、フリーランスとしてテーブルウェアなどのデザインを手がける。2005年から現職。主な研究テーマは、デザインによる地域産業の振興。
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梅田 弘樹 准教授

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