東北工業大学

大学概要

HOME > 大学概要 > 学長室 > 学長メッセージ集

学長室

学長メッセージ集

No.51令和2年度 新入生へのメッセージ

2020.04.03

仙台は例年より早く、桜が開花しましたが、令和2年の春は、新型コロナウィルス感染症が世界的に流行する事態に至り、多くのイベントが中止、外出の自粛や都市の封鎖という深刻な課題を全世界に投げかけています。
皆さんを本学に迎える入学式も、本学講堂で一堂に会して共に喜びたかったのですが、今年はこのようなスタイルで実施せざるを得ません。ただ会場は異なっても同じ時に心をひとつにして皆さんの入学を歓迎し、学生時代を支え、成長に力を尽くすことに揺らぎはありません。

東北工業大学に入学した皆さんおめでとうございます。皆さんをここまで育て、支えてこられたご家族や関係者の方々にも、心よりお祝いを申し上げます。
本学は 今年度から工学部、建築学部およびライフデザイン学部の三学部体制となりました。今年の新入生は三学部の学生904名、大学院学生27名、新入生の総計は931名。
東北工業大学は1964年に創立され、建学の精神は、「わが国、特に東北地方の産業界において指導的役割を担う高度の技術者を養成すること」としています。
この建学の精神を端的に表し、本学の理念のもとにスローガンを「創造から統合へ-仙台からの発進」 と定めています。
「創造」とは、皆さんが学ぶ学問分野の体系化とともに、新しい技術や手法、製品を作る、あるいは広くより良い環境や豊かさを作るということ。一方統合とは、それらの創造したものを社会や人類に役立てるということを意味しています。本学は社会に貢献できるモノや環境づくりの研究を進めるととともに、そのための人材育成を理念とし、仙台でそれを学び、未来、世界に羽ばたくという意味が、「創造から統合へ-仙台からの発進」というスローガンです。
皆さんが創造力と統合力を身に付けるためにどうしたらよいか。その点で、大切なポイントは、皆さんが如何に意欲的、積極的に取り組むかということです。
本学は、「創造から統合へ」を実践できるように、教育、研究の環境や体制を整えています。東北工業大学の後援会および同窓会をはじめ、産業界や周りの方との協力および連携など、皆さんの学内外における学修環境を整えています。
皆さんの夢や目標が達成できるように、本学は皆さんを全力で支えていきます。
しかし理念のもとに、環境をいかに整えても、いかに強力な周りのサポートがあっても皆さん自身の行動が大切であり、皆さんの一人ひとりが、本学の環境を活用して行動すること、「自らよく考えて行動する」 ことが重要です。
人類は大きな試練に遭遇したどの時代も、叡智を駆使して克服してきました。コロナウィルス問題に揺れる今の世界も、人々の努力でかならずや克服できるはずです。われわれも自分の課題として感染予防に取り組み、叡智で撃退できるように一人一人の力を合わせ、協力して乗り越えましょう。
皆さんが学ぶ工学、建築学、ライフデザイン学は、これからの課題を解決し、より豊かな未来社会に大きく貢献するはずですし、皆さんはその人材になれることを確信しています。
「東北工業大学の学生は、真面目で、忍耐強く、また卒業生は人柄がよく、社会に貢献している」 という評価は、多くの方から寄せられています。大学の創設当初に目指した本学で養成した人材が、社会に定着していると自己評価しています。
皆さんは本日そのような大学で学び、先輩のあとに続く東北工業大学の一員に加わりました。本学は、未来社会でもスローガン「創造から統合へ-仙台からの発進」を実践し、社会や人類に貢献する大学を追求します。
「社会、人類に貢献する東北工業大学」を誇りとし、みなさんひとり一人の将来のための準備期間として、本学で意義のある学生時代を過ごしてください。

令和2年4月3日
東北工業大学 学長 今野 弘