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篠原良太 准教授×4年生 米森美香子さん(秋田県立大国際情報学院高校出身)

ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科 篠原研究室 (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:篠原良太 准教授×4年生 米森美香子さん(秋田県立大国際情報学院高校出身)

大学で初めてデザインを基礎から学んだ

米森 私が中学生の時、5歳年上の兄が工大でデザインを勉強していたんです。その兄からデザインの話を聞き、面白そうだなと思ったのが、この分野に興味を持ったきっかけでした。地元の駅に張られている大きなポスターを見て、いつかこういうものを作る人になりたいと思っていました。
篠原 就職は広告会社の制作だよね。じゃあ、中学生の頃に考えていた方向で学科を選び、4年間学び、就職も決めたんだね。着実にステップアップしてきたね。4年間で印象に残っている授業は何?
米森 好きだった平面系のデザインの勉強ができて楽しかったです。それから、映像の授業が印象に残っています。映像には特に興味があったわけではなかったんですが、授業を受けてから映像をつくる面白さを知りました。

「最初は使い方が分からなかった映像ソフトやCGの使い方、写真撮影のアポ取りとか、できることがどんどん増えていっているね」と篠原先生

篠原 1年次には造形の基礎もあったけど、造形の授業はどうだった?
米森 商業高校だったので、造形をやったことがなかったんです。最初は分からないことが多くて焦りました。先生からダメ出しもたくさん受けていたし。でも最終的には優秀者にも選ばれて、頑張った成果が出たことがとてもうれしかったです。
篠原 金属加工や石膏も、大学に入るまでは、やったことなかったんだね。
米森 はい。デザインを基礎から教えていただいたことが良かったと感じています。きちんと基礎を学んでいたことが、今の作品づくりにも生きていると思います。

他の人の作品を見ることの大切さ

篠原 米森さんは1年次の頃から授業に関係なく、「作品を作ったから見てください」と言ってよく研究室に来ていたよね。
米森 はい。作品を持っていったり、分からないことを質問したり、相談したり、何かある度に篠原先生を訪ねていました。
篠原 作品をどこかへ応募するときも、このデザインでいいだろうかと聞きに来ていた思い出があるよ。
米森 1年次の頃は特に何も分かっていなかったので、作品を作って、見ていただいて、アドバイスを聞いて、ということをとにかく繰り返していました。
篠原 1年次の頃の米森さんの作品は、今から比べると正直、「うーん……」というところがあったんだよ(笑)。でも、学年が上がるにつれて作品が良くなってきた。デザインされたものへの審美眼が磨かれたっていう感じかな。

「1年次の頃はやりたいことの理想と、自分の実力との差が大きかったですね」と話す米森さん

米森 いろいろな作品を見るようになったからだと思います。最初は何も見ずに、ひたすら作っていたんです。でも先生が授業で、「まずいろんな物を見た方がいいよ。見て、いいところを学ぶところから始めた方がいい」とおっしゃり、それからダイレクトメールやフライヤーを集めるようになったんです。今も集めて家にファイリングしたものがいっぱいあります。
篠原 見て学ぶと変わるんだよ。他の人の作品を見たり、技術を学んだりする中で、デザインする力は養われるんだ。米森さんも、作品の幼さがなくなってきたね。
米森 ありがとうございます。いろいろな作品と比べて、自分の作品はこういうところがダメだ、ということろが分かるようになりました。
篠原 学科での学びと、サークルでの学び、アルバイト先など社会での学び、すべてでコツコツ勉強していたことが身についた結果、物を作る能力があがったね。4年間を通して物を作るということや、人に届くものを作るにはどれだけ力を入れなくてはいけないか、ということが分かったと思うんだ。就職してからも、心を込めて作るべきだと思うし、そうあってほしいな。
米森 デザインの厳しさを知った上でも、やっぱりデザインの仕事を選びたいと思った今の気持ちを忘れずに、仕事もがんばっていきたいと思います。
篠原 さらにいい作品づくりを頑張ってね。

米森さんの卒業制作は映像と写真を融合させた表現作品

グラフィックデザインや3DCGを
用いたグラフィック表現を研究します

グラフィックデザインや3DCGを
用いたグラフィック表現を研究します

篠原研究室

グラフィックデザインや3DCGを用いたイラストレーション・動画制作など、自らの想像力次第で柔軟に形を変えていくコンピュータという画材を通して、「表現すること」とはどういった行為なのかを考えます。

篠原研究室

篠原良太 准教授

1993年東北工業大学工学部工業意匠学科卒業。工学士。株式会社ソノベ、学校法人日本コンピュータ学園東北電子専門学校グラフィックデザイン科、東北福祉大学総合福祉部情報福祉学科などを経て、東北工業大学ライフデザイン学部クリエイティブデザイン学科准教授就任。東北イラストレーターズクラブ会員。
篠原研究室ホームページ

篠原良太 准教授

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